理事長所信 Board Chairman Belief
第52代理事長

第52代理事長 久保田 貴紀
基本理念
行動 〜新・九州相良の創造に向けて〜
基本方針
一.「創る」・・・・・・新・九州相良構想を策定する。
一.「巡る」・・・・・・広域連携を推進する。
一.「築く」・・・・・・住民自治を確立する。
一.「磨く」・・・・・・人材を育成し、活用する。
所 信
【はじめに~先進性を持って時代を開拓してきた先人たちに学ぶ~】
国宝・青井阿蘇神社の社殿群は、我々に勇気を与えてくれます。今からちょうど400年前、慶長十五年(1610)から同十八年(1613)にかけて造営された社殿群は、桃山様式の意匠を取り入れていますが、同様式の始祖と言われる二条城が完成したのは慶長八年(1603)、青井阿蘇神社造営の僅か7年前に過ぎません。驚くべきことに、同様式の代表例と言われる日光東照宮が完成したのは元和三年(1617)、青井阿蘇神社が完成した4年後です。高速道路も新幹線もインターネットもなかった当時、辺境の地である人吉球磨に、中央で流行しつつあった様式をいち早く取り入れた先人たちが、いかに先進性を持ち合わせていたかを窺い知ることができます。
翻って、我が人吉青年会議所(人吉JC)は、52年前の昭和34年(1959)に全国で第154番目の会員会議所(LOM)として誕生しました。まだ第二次世界大戦中であった昭和19年(1944)の国際青年会議所の発足から僅か15年後、日本初のJC運動が発足した昭和24年(1949)の東京青年商工会議所(東京青年会議所の前身)の創立から僅か10年後のことであり、県下では熊本JC、玉名JCに継いで3番目の早さでした。
現在の我々が恩恵を預かるこれらの先進的な偉業に、先人たちを突き動かしたものは何でしょうか。それは、人吉球磨を愛する気持ち、そして子どもたちへと託す人吉球磨の未来への夢や希望だったのではないでしょうか。国際社会、そして日本社会がドラスティックに変容を遂げようとしている今だからこそ、先進性を持って時代を開拓していった先人たちに学び、青年らしい先進性と人吉球磨への郷土愛、そして夢や希望を持って未来を語り、行動していくことが我々に求められています。
2010年度は、会員減少と例会・事業への参加率の低下といった人吉JCが抱える課題を解決するために会員拡大を図り、さらに人吉JCの存在意義の確立に向けて人吉球磨地域の広域ビジョンである「新・九州相良構想」を提言・発信するとともに、その実現に向けて行動していきます。「新・九州相良構想」の短期ビジョンとして、広域連携の推進と住民自治の確立、新・九州相良人の育成を掲げ、2010年度の行動で実現していきます。あわせて、「新・九州相良構想」の中長期ビジョンをスピード感を持って策定し、内外に提言・発信していきます。
信頼と共感は、行動からしか生まれません。他者に動いてもらうことを期待して働きかけるのではなく、まずは自らが動くことで周囲を変革していきましょう。そのために、他動詞ではなく自動詞でお互いに語りましょう。主体はあくまで「自分自身」です。常に、「自分は○○しているか?」を自問自答しながら、1年間行動していきましょう。
【1、「誘う」会員拡大・交流会議】
広報活動と連携した積極的な情報発信により、JC運動に対する同世代の若者からの信頼と共感を獲得し、会員拡大につなげます。人吉JCが一丸となって、地域内の主要な企業や団体、各市町村への働きかけを行い、広域的な会員拡大を図ります。2009年度は近年にない驚異的な会員拡大に成功した一方で、在籍年数の長い会員が近年中に卒業を控え、51年間蓄積された組織としての知識と経験の継承が危惧される新たな局面を迎えています。オリエンテーションや会員間交流などを通じて、新入会員のスムーズなJC運動への参画を図ります。
【2、「創る」新・九州相良構想策定会議】
人吉JCが広域的に活動していくためには、明確な広域の将来ビジョンが必要です。将来ビジョンなくして実現手段である行動はありえません。
2010年度は、地域住民である人吉JCが、我々の目線で、我々の言葉で、我々の責任の下で描く人吉球磨の将来ビジョン、「新・九州相良構想」を策定します。市町村の利益のみを追求する偏狭な価値観に囚われることなく、唯一の民間広域団体である人吉JCが、英知と勇気と情熱を結集して、青年らしい先進性を持った広域のグランドデザインである「新・九州相良構想」を描き、積極的に内外へ提言・発信するとともに、その実現へ向けて全ての行動を収斂させていきます。また、新公益法人制度への移行やそれに伴う組織名称変更の検討など、人吉JC内部の組織改革についても具体的な決断を下していきます。
【3、「巡る」広域連携推進委員会】
会員間での情報共有を図ることで例会や事業への参加意欲を高め、また活動を周知することで会員拡大につなげるために、様々な媒体を利用して日々のJC活動をリアルタイムで内外に発信していきます。
日本JCのスケールメリットを活かして会員のスキルアップを図るために、九州地区や熊本ブロックへの出向を積極的に促し、日本JCとの連携強化を図ります。また、南九州の要衝の地である地理的特性を活かして、近隣LOMや韓国南大邱JCとの県際交流、国際交流を図ります。
【4、「築く」住民自治確立委員会】
各市町村において求められる住民自治の確立に向けて、他団体などとの連携を図り、人吉球磨地域におけるマニフェスト・サイクルの普及を推進し、地方政治への主権者である住民の主体的な参画を図ります。2010年度は、JCが作る広域版のグランドデザインでもある「新・九州相良構想」を私たちの評価軸として提示し、広域的観点から各市町村の政策を検証していきます。
【5、「磨く」人材育成・活用委員会】
人吉球磨地域の大事な宝である子どもたちのいきいきとした表情や笑い声があふれる事業が、子育て世代である私たちJCの、最もJCらしい事業と言えるかもしれません。これまでの成果を踏まえ、各種団体と連携した青少年育成事業や茶道同好会の活動を通じ、郷土愛に溢れ、地域の主体者として揺るぎない自覚を持った新しい九州相良を担う人材、「新・九州相良人」の育成を図ります。また、人生の先輩方の知恵や技術、豊富な経験を次世代の育成に活用し、優れた人材の発掘などを通じて「新・九州相良人」の啓蒙に努めます。
【最後に~我々は、微力ではあるが、無力ではない~】
1年間に達成できることは限られていますが、それが有効であると確信する限り、考えうる手法全てに着手していきます。1年を通してトライ&エラーを繰り返す中から翌年以降の有効な手法を見出すことが、最大の成果であると考えるからです。誤解を恐れずに言えば、JCは失敗しても許される組織です。失敗を前提に行動することは許されませんが、最大限努力した結果としての失敗は大きな気づきと成長をもたらしてくれます。青年らしい勇気と情熱を持って果敢に挑戦していきましょう。
20世紀に人口爆発と呼ばれる人類史上最大の人口増加を経験した人類は、現在66億6000万人に達しました※1。その0.0015%、10万人弱が人吉球磨地域に暮らしていますが、その中で活動する人吉JCのメンバーは約40名で、人吉球磨地域の僅か0.04%の人間の集まりに過ぎません。
しかし、いま隣にいるメンバーは、今を生きる全人類の中から出会い、ともに活動しているかけがえのない仲間です。奇跡とも言えるこの出会い、そして生を授け育んでくれた人吉球磨の恵みと累々と続く人々の営みに感謝して、お互いを思いやり、地域を愛する気持ちがあれば、僅か0.04%の集まりでも、この人吉球磨地域を変えていくことができると本気で信じています。
すべては愛する人吉球磨と子どもたちのために。再び、我々が青年らしい先進性、そして夢や希望を持って未来を語り、ともに行動していきましょう。
※1:2008年5月現在
